もしあなたに毎回繰り返してしまう感情や考え方、行動のパターンがあるとしたら
いったいそれはどこで作られたのでしょうか?
実はそのほとんどは私たちが子供のころに既に出来上がっているのです。
小さな子どもだったころ、私たちにとって親は自分を保護してくれる
大切な存在でした。
自分一人で生きていくことができないので、
親に愛されないこと=死活問題となります。
それでも赤ちゃんだったころは泣いてたり、笑ったり、怒ったりと、
自分の感情を自由に表現していました。
やがて成長するにつれ、自分の中に湧いた感情をそのまま表現することが
難しい状況になってきます。
例えば、弟や妹が生まれたとき。
欲しいおもちゃがあっても、
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから、我慢しなさい!」
兄弟げんかをしても、
「お兄ちゃんが悪い!(お姉ちゃんが悪い!)謝りなさい!」
こんなふうに叱られる経験をします。
それまでは無条件に愛される存在だった自分が、兄弟が出来たことで、
二の次にされてしまった・・・
弟や妹の場合はこんなこともあります。
兄(姉)と何かにつけて比べられてしまう・・・
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はできるのに、どうしてあなたはできないの!」
これまで自由に自分の存在を表現してきて、
それで愛された時代は終わりを告げます。
(愛されるにはこれまでとは違うやり方でないといけないんだ・・・)
そして、小さな頭で知恵をいっぱいしぼって、
親や周りの人たちに愛されるため、認められるため、
ほめられるための努力が始まります。
既にこの時点で、自分の中にある「本当の気持ち」は大切にされず、
心の奥に押し込められていきます。
やがて私たちは「本当の気持ち」を押し込めていることさえ、
気づかなくなってしまうのです。