わたしのこと

チケットノルマはいつも自腹。「売りたくない」には理由あり。

以前は舞台女優をしていた私。

演劇って結構、お金がかかるのです。

公演をおこなう劇場を借りるお金はもちろん、舞台セットや
照明機材、チラシやチケットなど、演目によっては衣装だって、
借りるにはお金が要ります。

それだけではありません。

どんな音を使うのか?どんな照明にするのか?

それらを考え、音響を操作してくれる、照明を操作してくれるオペレーターさんが必要です。
彼らへのギャランティもあります。

 

そして私たちはと言うと・・・

数十枚のチケットをまずは自分で購入して、それをお客様に買ってもらうことになります。
私たちのチケット購入金が舞台公演の経費に変わるのです。

稽古は昼から夜まで2、3か月間続きます。だからアルバイトなど働く時間はほぼありません。
生活費が稼げない状態で、稽古にいくための交通費、食事代だって必要。

劇団員はキャストスタッフ共にノーギャラ。
それでも、チケットには売り上げ1枚につき、「チケットバック」という
料金の何%を受け取ることができるシステムを設けてくれる場合もあって、
この「チケットバック」がわずかだけれど貴重な収入源。
だから、1枚でも多くのチケットを売るために必死になります。

みなさん、必死になって売るわけですよ。だって、自腹はイヤですもんね。

 

ところが私ときたら、売ることに必死にならなかったのです。

正確に言うと、「売ることに必死になれなかった」

それは、、、、

・自分の演技に自信が持てない

・脚本が好きになれない

・全体的に人に見せられるレベルではない仕上がり

こんな気持ちだったから

大舞台での活躍を夢見て上京した私。
でも、なかなかそのチャンスに巡り合えません。

小さな舞台でお芝居をやるなんて、当時の私にとっては、屈辱。

“売れない俳優感” 丸出しじゃない! そんなふうに思われたくない!

 

今考えると、傲慢さきわまりないですね。

そして、こんな考えを持っている私は何をしたかというと
持ち出し=自腹を切る これをずっと繰り返していたんです。

チケット50枚持っているとしたら、買っていただくのは20枚ほど。他は自腹。

だったら、タダであげればいいじゃない?!って?

それもできない。

舞台公演のたびに、「さあ、がんばって働くぞ!」と、
ノルマによる借金返済のための覚悟を決めていた私。

覚悟の決めどころが違うわい!!

そんなわけで、

舞台 → 借金 → 返済 → 舞台 → 借金 → 返済 → 舞台 → 借金・・・

という負のループを繰り返していたんです。

 

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