子育て中のクライアントさん都のホームワークでのやり取り。
子育てしてると、こう思う場面が多いかもしれない。
夫婦間、パートナーとの間でもこういうことは起こりやすいかも。
どうして△△してくれないの! あなたいつも、○○なんだから!
相手に対して“怒り”を覚えるとき、ひょっとしてこういうことを考えてはいない?
・~の時は○○するのが当たり前
・○○すべき/○○すべきでない
・普通は○○する
私たちは「出来事」と自分の「感じていること」、「考えていること」を
一つにまとめてしまいがち。
もしこれらをしっかりわけることができたら、どうなるろうか?
クライアントさんと一緒に考えてみた。
「私が帰宅すると部屋の電気が付けっぱなしで
リビングに息子のパジャマが散乱していた。」
これがホームワークで最初に提出された出来事の一番最初の文。
さあ、ここから分けてみよう。
出来事は・・・
帰宅すると部屋の電気がついていた。
リビングに息子のパジャマが置いてあった。
これだけ。
「つけっぱなし」 「散乱していた」は、クライアントさんがその状態を見た時の
”印象” や ”感情” が入っている。
「このとき、どんな気持ちだったんですか?」
「リビングの状態を見て、すごく腹が立った。」
「ぱなし」や「散乱」からも伝わってくる、怒りの感情が。
この出来事で、クライアントさんはどう思っているかというと・・・
どう考えているかというと・・・
(パジャマを)脱いだら、ちゃんと片づけるべき
出かけるのなら、(電気)は消すべき
この「べき」がされていないから、“怒り”になる。
そしてクライアントさんにとっては、
“私の「べき」は正解で、あなたが間違っている” これが前提になってるから
二人の間はさらに険悪に。
言うことを聞かないから間違っているのではなく、
言うことを聴いてくれないから、腹が立つ
クライアントさんは、ハッとなっていた。
そして、腹が立つの下には別の感情があるのかもしれない。
「本当は、こうしてほしかった」という期待が裏切られて、
悲しい のかもしれない
寂しい のかもしれない
人と人がぶつかるときって、自分の望みや期待が伝わらなかったり、
裏切られたと感じたときが多い。
相手が自分の望みや期待通りに動いてくれるとは限らない。
自分にそれがあるように、相手にもあるのだから。
それでも自分の望みを伝えたいことがある。
そんなときは“私”を主語にしてあげて。
・~の時は○○するのが当たり前
・○○すべき/○○すべきでない
・普通は○○する
こう思う、考えるときって、主語は相手になってる。
どうしてあなたはいつも○○なの!
「どうして、(あなたは)電気をつけっぱなしにするの」
「どうして、(あなたは)服を脱ぎ散らかしっぱなしにするの」
もし“私”を主語にしてみるなら、どうなるでしょう?
「出かけるときは、電気を消してほしい(と、わたしは思っている)」
「脱いだ服は、自分で片づけてほしい(と、わたしは思っている)」
これだと、自分の望みをしっかり伝えているから、相手が受ける印象も違う。
このクライアントさんも、粘り強く 「“私”を主語に」に取り組んで、
最悪だった息子さんとの関係も少しずつ改善してきた。
伝え方って大切。責めるのではなく、自分の望みを“私は”で伝えよう。
アイ・メッセージ
アイ・メッセージ(I message)とは、”私を主語にして” 伝えること。
これに対して、”あなたを主語にして”伝えることを、
ユー・メッセージ(You message)と呼びます。
主語をあなた(ユー・メッセージ)にすると、指示や命令のように聞こえてしまい、
相手から反発を招きやすくなります。
私を主語(アイ・メッセージ)にすると、相手に配慮しながらも、
自分の主張をすることができるので、柔らかい印象になります。