このままでいいんだ。
何も足す必要はない。今の自分で十分なんだ。
心の底からそう感じたことはあるだろうか?
こんな気持ちに一切なれなかった私も、今ではこの瞬間を少しずつ持てるようになってきた。
最初に強く感じたのは、ヴィジョンクエストの4日間。
ヴィジョンクエストは一人きりの山の中。
時計も本も、もちろんスマホも持っていけない。
だから今自分がどこにいるのか、何時なのか、まったくわからない。
それでも、私の周りに存在している自然の営みは素晴らしくて、
一本の木に訪れる鳥たちの種類が刻々と変化していくさまや、
緑の木立から見える空の美しさ、頬を渡っていく風の感覚・・・
何にもいらない・・・このままこの景色と共に、この感覚と共にいたい。
全てがそこに存在していて、私はその一部。
命があって、それを存分に生きている感覚。
素晴らしい4日間だった。
今でも、その場所の景色と自分の感覚を覚えていて、
・私、なにやってんだろう??(自分にダメ出し)
・このままじゃ、いけない!(焦りや不安)
心の声がざわついてきたら、あの4日間、私がいた場所を思い出すようにしている。
そうやっていると、す~っと心が落ち着いてくるのだ。
そして今は、ジャーニー®プロセスが終わった瞬間。
私がクライアントとしても、そしてセラピストとしても同じ。
セラピストとして、クライアントさんの心が解き放たれた瞬間、
それは大きな癒しが起こった瞬間。
場はしんと静まりかえり、とてつもなく広い空間にいるような感覚になる。
このまま、この場所にとどまっていたい・・・
全てがそこにある。時間が止まったような、それでいて流れている瞬間。
未だ、自分への不平不満と、この空間を行ったり来たりしている私だけれど、
「このままの私でいいと感じる瞬間」に出会えることが、
生きる醍醐味なのだとつくづく思う、このごろ。
Q:あなたが「今の自分、ありのままの自分でいい」と感じる瞬間はいつですか?
ヴィジョンクエスト
ネイティブアメリカンの人々が行う成人になるための通過儀礼。
4日間断食をしながら、一人自然と一体になることを通して、スピリット(精霊)に出会い、
自分の存在の意味、ヴィジョンを受け取るという儀式。